事案の概要: 2026年4月17日、海自護衛艦「いかづち」が多国間共同訓練「バリカタン2026」への参加途上に台湾海峡を通過しました。高市政権発足後初の通過であり、約10か月ぶりの航行となりました。
中国の反応: 中国政府は「意図的な挑発」であると強く反発し、下関条約締結日にあたる日付での航行を厳しく批判しました。対抗措置として空母「遼寧」を海峡に通過させています。
台湾・国際社会の反応: 台湾国防部は動向を把握していると表明し、専門家は米英豪などの実践に続く日本の関与が政治的意義を高めたと分析しています。
法的地位の対立: 日本や米国は台湾海峡の中央部を「国際水域」と見なしていますが、中国は海峡全体に主権と管轄権を有すると主張し「国際水域」という用語自体を否定しています。
航行の権利: 国連海洋法条約(UNCLOS)に基づき、領海(12海里)の外側である排他的経済水域(EEZ)等では、軍艦を含む全船舶に「航行の自由」が認められるという認識が一般的です。
用語の整理: 「国際海峡」や「通過通航権」という言葉がメディアで混同されることが多いものの、台湾海峡はEEZ等の公海部分が存在するため、それらよりもさらに自由な「航行の自由」が適用される海域とされています。
航行実績の推移: 海自艦の海峡通過は、2024年9月の「さざなみ」が戦後初めてであり、その後「あきづき」(2025年2月)、「たかなみ」(2025年6月)と続いています。
戦略的意味: これまでの抑制的な姿勢から、中国の軍事的威圧(領空侵犯など)に対する対抗措置として、実力行使による「航行の自由」の既成事実化へと転換したことが示唆されています。
多国間連携: 航行は単独の行動ではなく、米比豪などとの共同訓練や安全保障協力の文脈の中に位置づけられています。
肯定的・積極的評価: 「自由で開かれたインド太平洋」の実践として高く評価し、日米の共同通航や台湾の合同演習への招待を提言する声があります。
慎重・批判的視点: 過去の植民地支配に繋がる「下関条約調印日」という日付の選択について、歴史的想像力の欠如や意図せざる挑発になる懸念を指摘する意見もあります。
中国寄り・懐疑的視点: 米国が「国際水域」という造語で混乱を招いているとし、中国側が傍受する法的権利を有すると主張するネット上の議論も含まれています。
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